愛初あいぞめ〜おいしくっフルーツパフェ!<短編集>
なんでなのかな?

何がいけないの?

どこが足りないのかな?



あー!!
クラスの女子は
ドンドン可愛くなっていくし…


ねぇ、
ここさぁ
去年まで男子校だったんだからさ
男子いっぱいいるんだよ。


なのに…
なのに!
私に声をかけてくれる男子がいない!

入学してさぁ
もう今は10月になってるんだよ。
なんで…
ありえないでしょ?
私スカートだし…
男子には女子には見えないのかな?



私に話しかけてくるのは…
あたりをキョロキョロしていたら、
あっ!近づいてきた


「 おはよう!高滝。 」


「 美柑…
お前の名前は
美味しそうなのに…
なんかさぁ
残念な感じがするよなぁ…。 」


「 おはよう。
って言ってるのに
挨拶もできないくせに、
何?
残念な感じって何?
私の何が残念なのよぉ!! 」


「 そうやってムキになるところじゃないの? 」


私の後ろから
少し笑った感じの声がした。
振り返ると
ためいきが出ちゃうくらいの
ラブラブカップルの
完留くんと蓮里ちゃんがいた。

朝から見たくないラブラブぶりに、
つい出てしまったタメイキ。


「 もう美柑たら
タメイキついてるし
やだぁ、
眉間にシワを作っちゃってるし…
せっかくの可愛い顔が台無しじゃん?
私の美柑の顔好きなんだから
壊さないでよ。 」


蓮里ちゃんのコメントに嬉しくなって


「 私、可愛い?
蓮里ちゃん大好き!! 」


抱きつこうと伸ばした手を


「 いやぁ!
私に抱きついていいのは
完留くんだけなんだから。 」


おもいっきり拒絶されて
足元ふらついてしまって
誰かの足をおもいっきりふんでしまった。

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