愛初あいぞめ〜おいしくっフルーツパフェ!<短編集>
「 実栗…
大好きだよ。 」
その言葉を
遠く離れた場所から伝えてくれても
ケイタイの冷たさから聞こえてきたら…
さみしくて不安になる。
「 … 私も…。 」
いつも…
それしか言えないでいる。
伝えたい気持ちは
いっぱい溢れるほどあるのに。
直接伝えるって
今はできないってわかっているのに…
「 またメールするから、
実栗!
元気でいろよ!! 」
としからの電話は、
元気と、
とてつもない寂しさを私が包んでしまう。
だから、
電話を切るときは
めちゃくちゃ寂しくって…
あの音が聞きたくないから自分から切ってしまう。
としと
話したくないわけじゃない。
ずっと話していたい気持ちを
かくしているなんて伝わらないよね?
[ 実栗、離れていても…
ずっと愛している。 ]
出会った気持ちのまま
今でもいられるなら…。
遠く離れたところでも
同じ気持ちでいられるのなら…。
[ とし…
私も出会った頃と同じ気持ちのまま
愛しているからね。 ]
自分でかいたメールに照れ笑いして
[ 今の実栗の顔見たかったなぁ。
抱きしめたかったなぁ。
メール保存しておこう! ]
今
この瞬間だけは
離れていることに感謝した。
[ とし…
実栗…
そっちに行ったら…
受け止めてくれるかな…? ]
としの返信をみないで
実栗は
としとのロマンの夢の世界へ…
[ 実栗…
結婚しよう。 ]
実栗…
素敵な言葉に
いつ気がつくのかな?
end