こんなはずじゃなかった
プロローグ
部屋の中は暗い。
それは空を覆う分厚い雲が光りを遮り、さらにはカーテンが僅にこぼれた光さえも遮断しているからだ。
自分が何をしようが、自分が何を思おうが、地球は勝手回り、頼みもしていないのに明日へと運んでいく。
人々は仕事へ、学校へ。
主婦なんかは、そろそろゴミを出しに行く事だろう。
いつもと変わらない朝。
ただ俺にとっては違う。
ついに訪れた20××年、10月5日。
今日、俺は死ぬ。