【密フェチ】切ない指先



電車が地元の無人駅に着いた。


駅の外に出ると……。


駅の外壁にもたれ掛かり、ジーンズのポケットに手を入れている彼の姿が目に飛び込んできた。


彼も私に気付き、目を見開く。


私と彼の間だけ時が止まったような感覚に陥る。


自然消滅な形に近い別れ。


久しぶりに胸がキュンと高鳴る。


胸の高鳴りが治まらない。


まだ彼に気持ちがあることに今更、気付かされた。




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