お嬢様は執事様!
部屋に着くと既に青山くんがいた。
「お前、誰とペアだ?」
「えっとー… 白鳥葵様!
めちゃくちゃ綺麗な方だよ。」
「…白鳥葵? そうか。」
一瞬、青山くんは顔を歪めたが
それ以上追求してこなかった。
ちょっとちょっと!
聞いといてそれだけ?!
興味ないなら聞かなきゃいいのに!
やっぱりつかめない人。
気を取り直して青山くんにも質問。
「そういう青山くんは誰と
ペアになったの?」
「あ?俺はー… 峰坂…なんだっけ?
忘れた。」
「は?お嬢様の名前忘れるとか
青山くんサイテー!」
少し冗談混じりにバカにして
言ってみると、立ち上がり
こっちへ向かってきた。
「お前なぁー、別に名字で呼べば
問題ないだろ?
…それに、お前だって俺の名前
覚えてねんじゃねーの?」
「うっ!
だってそれこそ別に名字で呼べば
いい話でしょ?」