天神学園高等部の奇怪な面々24
「『影牢(かげろう)』」

よく通る声で宣言する。

死刑宣告にも似たその言葉。

同時に円筒状の黒い筒が影達を瞬時にして覆い包み、次の瞬間にはその筒ごと、足元へと沈み込んでいった。

文字通り影の牢獄。

闇から闇へ、日陰から日陰へ、自由に動き回る影さえも完全に封じ込める永遠の独房。

同じ影の眷属であるバルナだからこそ、影を封じる術も扱えた。

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