天神学園高等部の奇怪な面々24
「感心しませんね…」

暗子の言葉を聞き、小岩井は冷たいともいえる態度で背を向ける。

「都市伝説、噂話と楽しんでいるうちは咎めはしませんが…闇田さんはこうして実際に夜の学園に忍び込むまでに至っています…」

「忍び込んだんじゃないですよ?居残っていたんです」

「同じ事です…」

イマイチ事の重大さに気付いていない暗子に、小岩井はもう一度溜息。

「人間と人外…この学園のように共存できる場というのは、極めて稀有な事です…しかしやはり、両者は棲み分けが出来ていなければならない…よき友人になれない…とは言いませんが、不用意に人外の領域に足を踏み入れてはならないのも、また事実なのです…」

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