天神学園高等部の奇怪な面々24
小岩井とバルナは、屋上へと上がる。

校舎内にいながら、学園の全貌が見渡せる屋上。

「日中ならば日陰になる場所に影は潜む筈ですが…夜ならば全てが日陰も同然…虱潰しに探すしかありませんね…」

小岩井なりに、影が潜伏しそうな場所に目星をつける。

そんな彼の横顔を見上げるバルナ。

「小岩井さん…貴方、まさか影狩りをなさるおつもり?」

「はて…」

無表情のまま、小岩井はバルナの顔を見る。

「自分は…日課の夜の見回りをしているだけです…少し独り言は言いましたが…」

< 26 / 145 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop