天神学園高等部の奇怪な面々24
階段を下り、下へ下へ。

当たりを付ける事さえ出来ない分、影探しは困難を極めた。

何せ夜ともなれば、学園全てが影の中のようなものだ。

暗闇の中で、黒い布切れを探すようなもの。

目を凝らした所で、見えるようなものでもない。

「同族とはいえ、骨が折れますね…面倒な相手だわ」

バルナが溜息をつく。

「何か影が好みそうなものはないのですか?」

小岩井が言う。

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