天神学園高等部の奇怪な面々24
一瞬、暗転する小岩井の視界。

気がつくと。

「……」

彼は宿直室の前に立っていた。

『影』であるバルナの能力、影を通っての瞬間移動。

「階段を下りるよりも早いでしょう?」

バルナが小岩井を見上げる。

流石の小岩井も、彼女の能力には驚くばかりだ。

が、いつまでも目を丸くしてはいられない。

「「!!」」

即座に二人は、近づいてくる気配を察知する。

「二つ、三つ…!」

「いえ、五つです」

バルナの言葉を訂正しながら、小岩井は処刑人の剣を顕現させた。

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