天神学園高等部の奇怪な面々24
「影達は素早いです」

バルナが一歩前に出た。

「私が動きを封じますから、小岩井さんが始末をお願いします」

そう言ったバルナの足元の影が、スゥッと伸びていく。

「『影縫』」

伸びた影は枝分かれして、宿直室に殺到しようとする影達と接触。

途端に、脇目もふらずに突進してきていた影の動きが止まった。

『影縫』とは文字通り、影によってその場に縫い付ける能力。

バルナほどの影使いとなれば、一度に複数の対象を封じる事ができる。

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