天神学園高等部の奇怪な面々24
にもかかわらず。

「!?」

手応えがない。

確かに斬撃は複数の影を捉えた。

が、まさしく影。

実体なきものに振るう刃は素振りに過ぎぬ。

蚊に刺されたほどにも感じていないのか、影は怯む事なく襲い掛かってくる!

黒い布か紙切れかにしか見えなかったその影達が、接近の瞬間、鋭利な刃と化す。

その一撃は、まるで剛斧!

「ぐっ!」

掠めたに留まったその一撃も、善の体に出血をもたらした。

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