天神学園高等部の奇怪な面々24
敏捷な動きだからこその回避。

しくじれば、両断されたのは善の方だったに違いない。

「っ……」

歯噛みし、影を睨み据える。

夕城の道場では、他の門下生相手に負け無しであった。

時には師範をも凌駕する剣の冴えを見せる事すらあった。

そんな善でさえ、この天神学園では…人外相手では手も足も出ぬのか。

これが並の剣客と、宗主や父のような修羅道を歩んできた剣客の歴然たる差なのか。

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