『ユビサキ』
「どした?」

静かになった私に、声をかける彼。

「あっ…、なっ、なんでもないっ!!」

「…ん、そうか。」

そう頷いてから、彼は他の友達との話を再開し始める。

私は…、また静かになった。


散々顔を合わせてきた筈なのに。

彼の『手』に魅入られてから、彼に、ときめいている。

友達だと、思っていたのに…。


今の関係を、壊したくなかった。
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