恋。ときどき雨
「そう。約束通り、奏多さんに
あげる。今までありがとう」
「いや、俺も楽しかった。
ありがとな」
「・・・文化祭、来てね」
「おぅ!お前も元気にやれよ」
ニカッと笑った奏多さん
私は小さく手を振った
「あ、忘れてた。俺も川下に
あげたいものがあるんだよ」
あげたいもの・・・?
「ほい!」
投げられたそれをキャッチする
「・・・ブレスレット?」
「可愛いだろ。川下にやる」
水色と白の、天然石の
ブレスレット
「・・・こんなの、もらっていいの?」
「お前のために買ったんだよ。
じゃあな」