恋。ときどき雨



「「・・・・・・・・・・・・」」



誰も、何も話さない

私は寝起きだからうるさいの嫌だけど



・・・さすがに気まずい



「ち、千里君」



そんなことを考えていると、

私の後ろにいた玲奈が話しかけた



「・・・ん、何?」



「わ、私・・・玲奈っていうの」



「うん。さっき聞いたよ。

 寺崎玲奈と妹の由姫だったよね?」



後ろにいる2人を見ながら千里

って子が言う



「そして・・・川下美弥。

 呼び捨てで呼んでいい?」



隣に並んで、私の歩幅に

合わせた千里が言う



その千里の左目は、深い緑色に

輝いてた



「・・・どうぞ。そのかわり、私も

 千里のこと呼び捨てにするから」



目の色が変わった千里を見ながら言う



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