恋。ときどき雨
「・・・・・・は?」
「美弥のこと。お前がいなかったら、
どうにもならなかった」
「・・・・・・・・・は?」
「お前は知らないだろうけど、
俺、アイツの先輩。
っつーか、ここ俺の母校」
・・・・・・意味が、わからない
「ここって、中間一校だろ?
川下が中2の時、俺が高2だったんだ」
「・・・・・・先輩?」
「そう。ちょうど同じ病院に入院
してたからさ、よく遊びにいってたんだ
誰かさんは勘違いしてたみたいだけど」
ニヤリとわらう奏多さん
俺の、勘違い?
「・・・美弥も、俺のこと忘れてる
みたいだったから・・・初対面のフリして
様子を見てたんだ」
そうだったのか・・・
「・・・実際、俺じゃ美弥のこと
どうすることも出来なかった。
ありがとな」
「・・・・・・俺はなにも・・・」