恋。ときどき雨
奏多さんに見せた絵
そこに描かれていたのは・・・
「・・・こども?」
「うん。梨咲に、
『幸せな時間をイメージして描いて』
って言われて、思い浮かんだ絵。
私にも、こんな時があったんだろうな
って思って・・・」
庭みたいなところで、遊んでいる
3人の小さな子供たち
どこで見たのかわからないけど
頭の中に浮かんだ
「・・・やっぱり、お前は愛されてるな」
「えっ・・・・・・?」
「いや、なんでもない。俺帰るわ」
「・・・帰るの?」
「おぅ。川下は文化祭楽しめよ」
「・・・また逢える?」
「会えるよ。じゃあな」
髪をクシャクシャと撫でて帰っていく
奏多さん
私はその後ろ姿に小さく手を振った