恋。ときどき雨



体すべて隠れるように布団をかぶる

ベランダから視えた玲奈

不満の色をまとって、こっちをみてた



「・・・・・・・・・」



  シャッ・・・!



「・・・カーテン、閉めたから」



「うん」



「ゆっくり、寝てればいいよ」



「・・・・・・うん」



その後私は、ずっと泣き続けた

声をかみ殺して



『こんな力、なくなればいい』



そんな叶わない夢を

ずっと思い続けてた



その度に

悲しくなって

全てを流すように泣き続けた



一度、智樹が部屋に来てすりリンゴを

置いて行ってくれた



智樹なりの優しさ

千里はずっと、黙っていてくれた

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