恋。ときどき雨
「サッカーの試合で、骨折して・・・
その時、ここで逢った」
「へぇ・・・美弥、そんなこと一度も
言ってなかったけど・・・」
「忘れてんだろ。俺は、ずっと探してた」
「・・・何か、話したの?」
智樹君がチラッとこっちを見て、
また美弥に視線を戻した
「夢」
「ゆめ・・・?」
「コイツの夢」
まっすぐ美弥を見る智樹君
「・・・どんな夢?」
「普通の景色を見て、人を見て・・・
恋をして、結婚すること」
普通の景色・・・
美弥に出来ないこと
「そう言った美弥に、恋をした。
なのに・・・」
「・・・美弥は、朝が嫌いだから・・・
そのうち起きてくるよ」
そう言って、美弥の頭に触れた