激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集

 ギシッと重厚な窓ガラスを開くと、テラスに飛び出す。


「お嬢様! いらっしゃいますか?」





「柏原っ?」


「茉莉果お嬢様!」


 そこには夜風に靡かれ、甘く魅惑的な彼女がいた。


「カシワバラ!」


 もちろん……寄り添うようにブロンド蒼の瞳野郎もいた。



「お嬢様、お迎えに上がりました。夜風にあたると体が冷えてしまいますよ? 部屋に戻りましょう」



 俺は、彼女の腕を掴むとイーニアスを睨みつけた。


「おう……カシワバラ、待ってて。マリカ、きちんと話に決着をつけよう」


 イーニアスは、俺とは反対側のお嬢様の腕を掴む。





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