激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
第3話 楽しい調理
「────ねえ、ケーキが食べたい。柏原」
柏餅を卒業して数ヶ月。
このワガママな小娘に振り回されて続けている毎日。
「かしこまりました。お嬢様」
「ありがとう、柏原」
はいはい、とため息を吐き出し材料を確認する。
「レアチーズケーキでしたら、直ぐにでもお作りする事ができますが……いかがでしょうか?」
「いいわよ。作るの? それなら、この私が手伝ってあげる」
「貴女が手伝うのでしたら、直ぐにというわけにはいかなくなりました」
「何でもいいわ。私、柏原とケーキ作る」
優しく微笑み頷くと、年相応の笑顔を返してくれるお嬢様。
こんな時だけ、小娘は最高に可愛いらしい。
この生活も中々悪くないと俺に思わせてしまうのだから、たいしたものだ。