激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
「元はといえば、お嬢様がこの男の誘いにのるからですよ。何故、他の男とワルツを踊るのです」
「だって……ブロンド王子様が魅力的だったんだもん。うふふ」
うふふ……で済まされる問題ではない。
無理矢理犯されでもしたら、どうするというのだ?
破滅的に可愛らしいお嬢様。離したくなくなって、人目に触れぬように匿いたくなってしまう。
「やめてくれ! 僕の目の前でイチャイチャしないでくれ! 一目惚れなんて生まれて初めてなんだよ! カシワバラ」
ゾクっと寒気がした。イーニアスは、彼女の手じゃなく俺の手をとると頬ずりをした。
「柏原は私の執事なのよ!」
イーニアスはお嬢様を無視して、俺を見つめる。
「主人のマリカには断られたけど、君みたいな美しすぎる男に出会える機会なんて二度とない気がするんだ。
一晩でいい、僕を抱いてくれないか?」
その両腕切り落として英国の冷たい海に沈めてやろうか?
「あんなに美味しい紅茶を飲んだのも生まれて初めてだ!
カシワバラ! 君は、何から何までパーフェクトだ! 僕を姫にしてくれ!」