激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
バケーション!おまけ2
─────竜司がショックを受けていた頃、当の、この人も悶々と苦悩していたらしい。
再び、執事様目線に戻ります。スタート☆
「ん……」と悩ましいほど甘い声をあげて寝返りをうつお嬢様。
バスローブの胸元がはだけさせ、ブランケットを足蹴りして床に落とした。
スイートルームのキングサイズのベッドの上でため息を吐き出し、頭を抱え込む。
手違いで、ベッドが一つしかない部屋をチェックインしてしまったと気がついたのは部屋で冷えたフルーツをお嬢様が味わっていた時だ。
「柏原、ベッドが一つしかないじゃない。違う部屋で寝るつもり?」とサラリと言われて、それもやむ終えないな、と頷いた。
「なによ、一緒にいてくれるって言ったじゃない! 嫌よ、今だけ特別に許してあげるから同じベッドで寝て!」と潤んだ瞳で懇願されて、俺は再度頷いた。