激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集


「あなたの為なら、何でもできます。最近……お店にいらしてくださらないのですね……寂しくて」


 赤らめた頬に寒気がした。


「料理の味や品格では問題ないのに、当の女将がそれでは低俗な売春宿と間違われるぞ」


「そんな……私そんなつもりじゃ……」


「どんなつもりだ。俺の気紛れで抱かれたくらいで、勘違いするな。

 それに次はない。代金はここに」


 新券の万札を握らせ、はやく帰れよ、と睨む。

 女将は狼狽えながら、すぐに草履を鳴らし去っていった。


 そんなものじゃ……物足りない。


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