激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集


「さぁ茉莉果様、お好きなように型を抜いて下さい」


 薄く伸ばした生地を前に彼女は不服そうに唇を尖らせた。


「なんで、型抜きが丸しかないのよ!」


 お嬢様は、ぶつくさと文句を言いながらも型を抜いた。


 それしかないのだから、大人しくやれよ……と睨みつける。


 
 すると、次は二つの丸を微妙に重ねて……


「柏原のお尻!」


 食欲減退の元凶ともなるような発言をもたらした。


「お、お嬢様……見たことがあるのですか?」


「ないけど、お尻なんて皆同じでしょ」


 がっくりとうなだれて、ぶんぶんと頭を振る。

 ダメだ、ここで目を離せばどんな惨事が待ち構えているかわからない。







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