激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
第2話 誓い



「─────本日より、貴方の執事を勤めさせていただきます。柏原と申します」


 主(あるじ)は、まだあどけない。少女独特の甘い香りを撒き散らし、大人ぶって凛とした表情を取り繕っている、といった印象だ。


 写真で見たような、愛くるしい笑みを俺に向けてくれる気はないらしい。

 それは、俺に対しての上下関係を突き付けてくるような気丈な立ち振舞いだ。



「ふーん……」


 一言放つ。鉄壁でも作るように冷たい言葉だ。



 俺との関わりを拒んでいるのか、この小娘。


 可愛いのは顔だけだな?



 雇い主である彼女の父親とは、似ても似つかぬ雰囲気に、どう対処しようかと策を練る。




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