激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
リップサービスだぞ。 有り難く受け取れよ? お嬢様。
「嵐が大変!? ウソッ?」
お嬢様が走り寄ったのは俺ではなく窓際。窓の外は激しい雨が降っている。
室内までもうす暗く、雨の嫌いなお嬢様でなくとも気がめいってしまいそうな天気だ。
「本当だ! 嵐みたいに雨が降ってるわ。今日は学校は休みましょう。柏原」
「私は、貴女が言葉では表しがたいと……」
「せっかく髪セットしてもらったけど残念ね」と彼女は俺の話をまったく聞かずに、もう一度ベッドに潜り込もうとしていた。
やはり、変で難聴だ。残念な事に、病的でもある。