激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集
第14章 執事様と甘い夜

────慣れない学園生活のせいか、ここ最近のお嬢様は少しお疲れの様子だ。


「お嬢様、お疲れなのは承知しておりますが……あまり余暇をのんびりとお過ごしにならないほうが良いかと思われます」



 これ以上この方の脳が朽ち落ちてしまっては大変だ。彼女が望んでさえくれれば、俺がどこへどもお連れするというのに、こうも毎日毎日ティールームでくつろいでばかりいられると心配になってしまう。



「ドライブへでも行かれますか? もしくは買い物などいかがでしょう、よろしければ貴女の喜びそうな場所をリサーチ……」


「あ! ところで、柏原の余暇は何して過ごしているの?」


 貴女を喜ばせようと、色々とリサーチした俺の話には一切の興味がないようだなっ!



 クリッとした二重の瞳を高価な宝石のように輝かせて、楽しい事を思い付いたように顔を上げるお嬢様。



「すごい聞きたい! 柏原っていつも何してるの?」



 だいたい、いつ俺が暇を過ごしていると思うのだ? ほぼ三百六十五日の勤務体制だ。




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