密フェチ†冷たい熱【ガーターベルト·シリーズ】
熱いヒト
「あなたのことが好きです」
熱い真摯な眼差しに、私は射竦められて立ち尽くした。
会議の後片付けをしていた会議室に、入ってきたのは二つ下の後輩---
「オレと付き合って下さい」
アスリートのようなガッチリした体格の上の少年のように緊張した表情。
「…あの、松下君」
「三崎さん、今彼氏、いないですよね?」
---彼氏…
『あの人』は彼氏なんだろうか?
ただ体の一部だけで繋がり、熱を交換するだけの関係。
抱きあうどころか、キスさえ交わしたことのない関係。
私は俯き、そっと唇を噛んだ。
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