密フェチ†冷たい熱【ガーターベルト·シリーズ】
「三崎さん、いいですよね?」
「…ぇ、!」
後頭部をすくい上げられ私の唇に松下君の唇を押し付けられる。
「んぅ…、ャ…」
ねじ込まれた舌が、私の口のナカを犯しながら新たな熱を生み出す。
…熱い、---でも、気持ちが良くて---
その時、
会議室の扉が静かに開き
「っ、!!」
見開いた私の目に『あの人』の冷たい視線が突き刺さる。
扉に背を向けている松下君は、気づかない。
とっさに離れようと、松下君の胸を押しやった私の体を、さらにきつく抱きしめてくる。
「っん、…ぅ、」
空中で『あの人』と、松下君の腕の中でもがく私の視線が絡み合う。
長く感じたけれど、実際にはたぶん一瞬のこと。
『あの人』は鼻梁の上の眼鏡のフレームを押し上げ、歪んだ微笑を浮かべると、
静かに扉を閉めて立ち去った。
体中の熱が、音を立てて一気に凍りつく。