会いたくなったら、上を見上げて
顔を上げた。
健ちゃんが空を見上げていた。

「でもさ。思ったことはすぐ言っとかないと、何があるかわかんないじゃん」

「……え」

それって……。
それってまさか!?
まるで……。
健ちゃんは……。
いつ死んでもおかしくないから?
そうなの?

「シロップのことも……頼んだよ。いつ何が起こっても……、おかしくないから……」

「そんな。そんなのイヤだ!」

つい声が張り上げてしまった。
膝の上にいたシロップはビックリして逃げてしまった。

「そんなの……。そんなの悲しすぎる……。健ちゃんはまだ……。健ちゃんはまだ……。……元気じゃないとイヤだ!!」

また、涙が溢れて来た。
私って、ホントに泣き虫。
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