彼との1日
「もしかして、怖いの?私がいつか忘れるんじゃないかって。」
「怖いよ。ずっと一緒にいたのに、もうこうやって隣にいることはできないから。」
「そうだね。でも私忘れないよ。」
「時間がたてばわからない。」
「安心して。このストーンがあれば絶対忘れない。」
「え…。」
「これ買ってくるね♪」
そう言って彼からストーンを受け取るとレジに持って行った
「いらっしゃいませ。こちらはプレゼント用ですか?」
店員さんは後ろにいるトラを見てにこっとした
「あ、はい…。」
こんな笑顔で見られたら違うなんて言えない…
「このモスアゲートって″真実の幸せ″や″夫婦円満″って意味もあるんですよ♪」
「え、あの、そういう意味とか知らずに選んでっ…!!」
私が焦りながら弁解していると店員さんの目線は私のすぐ後ろにあった
「へぇ、そういう意味が。いい意味ですね。」
「はい。そういえば彼氏さんの瞳の色ってこれに似てますね。」
「俺の目の色に合わせて選んだんで。」
トラはそう言って店員さんからストーンを受け取っていた
店員さんはそんなトラに少し見とれていた