笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
ある日、わたしは
職員室で英語の
わからない所を
英語の先生に聞いていた

そこを通りかかった
先生が声をかけてきた

『頑張ってるねぇ』

『邪魔しないでよ!』

本当は嬉しかったのに
少し意地悪をした

何も言わないで
居なくなったかと思った先生が戻ってきた

『これ、あげる』

そう言ってわたしに
消しゴムを差し出した

『何これ?』

『見たらわかるだろ?
消しゴム』

『わかるけどさぁ』

『頑張れよ!じゃあな』

そう言って、先生は
また居なくなった

後から気付いた事
になるけど
その消しゴムの
カバーを取ると
消しゴムには

【頑張れ】

と書かれていた

またわたしの
宝物になった

先生がなぜそんな事を
したのかは、また
聞けないまま

それでも嬉しかった

わたしの支えに
なっていた
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