笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
ようやく落ち着きを
取り戻した

どれだけの時間を
2人で泣いて
過ごしたんだろう

外は、すっかり
暗くなっていた

『先生』

わたしに真っ赤になった目を向けた先生

『離れていても
わたしは頑張れるよ。
先生の事、好きで
いられるよ』

先生はわたしの頭を
なでながら

『俺も、頑張れるよ。
傍に居なくても、心は
ずっと傍にいるから』

またわたしを
抱きしめてくれた

不安でたまらないのに
そんな事は言えない

言ってしまったら
壊れてしまうような
気がしていたから

それよりもこれから先もずっと先生と一緒に
居たいと思っていた

別れるとかそんな事は
少しも考えなかった
< 168 / 383 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop