笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『休みには会いに行くし電話もメールもするよ。だから、わたしの事
ちゃんと好きでいてね』

『夏海こそ、俺から
離れるんじゃないぞ』

先生のぬくもりを
感じている体

このぬくもりから
離れなければ
ならないなんて

これが現実なのに
受け入れるのが怖かった

でも、わたしは
離れていても、ちゃんと好きでいる自信はあった

こんなに好きな先生を
忘れるわけがない

先生も同じ気持ちで
いてくれてる?

だから泣いてくれたの?

大丈夫だよね
わたしたち

結ばれる為に
生まれてきたんだよね?

今は神様が与えた
試練なんだよね

乗り越えてみせる

なんとしても

泣いてもどうにも
ならない事を
わかっている

それでも涙は止まらない

わたしは求めるように
先生にキスをした

お互いに真っ赤な
目をしたまま

そのまま抱き合って
一つになった
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