笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『ここなら、2人で
歩いていても、誰にも
邪魔されないはずだよ』

車を降りて、まだ
肌寒い青空の下を
手を繋いで歩いた

誰かに
見られるんじゃないかとハラハラしていたのが
本心

でも、離したくなかった

『寒くない?』

『ううん。大丈夫』

先生はいつも優しい

わたしの事を
考えてくれている

そんな先生が大好き

ただ公園の中を
歩くだけなのに
わたしにはとっておきのデートだった

映画を一緒に
見れなくても
遊園地に一緒に
行けなくても
水族館に一緒に
行けなくても
すぐにそんな事
出来る日が
来るはずだから

今はそれで十分だった
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