笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『そろそろ、帰ろっか』

『まだ早いんじゃない?それとも、先生
飽きちゃった?』

『違うよ。寄りたい所があるんだ』

不思議そうな顔を
しているわたしに
微笑んだ先生

寄りたい所?

検討がつかなかった

『寄りたい所って?』

車の中でのわたしの
その問いかけに
先生は答えては
くれなかった

帰りの車の中で
そっと先生に聞いてみた

『先生
わたしの事好き?』

『もちろん、好きだよ。夏海は俺の事好き?』

『うん。大好きだよ。
離れても大丈夫だよね
わたしたち』

『当たり前だろ。
ずっと心は傍にいるよ』

わたしの手を握る
先生の手に力が入った

楽しかった
デートのはずなのに
帰り道はとてつもない
寂しさに襲われる

ずっとこんな時間が
続けばいいのに

寂しさを振り払うように先生といろんな話をした
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