笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『夏海?
何考えてるの?』

先生が不思議そうに
わたしを見ていた

『幸せだなぁと思って』

わたしは先生に微笑んだ

『俺も』

『先生の彼女に
なれるなんて
思ってなかったからさ。
今わたし
すごく幸せだよ』

『その分、夏海には
すごく我慢させている
部分もあると思うし
俺なんかで
いいのかなって
思ったりしてるんだ』

先生の顔は真剣だった

『先生、何言ってるの!わたしすごく幸せだし
これから離れたって
ちゃんと先生の事
好きでいるよ』

『ごめんな。俺
教師辞めようかなとか
いろいろ考えたんだ』

先生はわたしから
目をそらした
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