笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『だめだよ。先生が
先生じゃなくなるなんてわたしには
考えられない』

『そう言うと思った。
そんなの夏海が
許さないってな。
夏海の傍に居たくて
教師辞めても、夏海は
喜ばないって思った』

『当たり前じゃん。
そんなの許されないよ。体は傍に居なくても
気持ちは
繋がってるんだから
大丈夫だよ』

『俺、夏海に
支えてもらって
ばかりだな。頼りない
彼氏でごめんな』

『先生、さっきから
謝ってばかりだよ。
もう謝らないで』

『そうだな。
こんなんじゃ
ダメだよな』

先生はビールを
飲み干した
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