笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
俺の中で、何もかもが
夏海一色に染まっていた

離したくない

俺の本音

でも、夏海に伝えたら
俺は止められない

ただただ
心は傍にいるよ
としか言えなかった

俺の転勤をきっかけに
別れようなんて
言えないから

それは、俺の為だった

この先、夏海はどんどん大人になっていく

俺の手の
届かないところには
行かないでくれよ

俺以外の男に
ついていくんじゃないぞ

ガキくさいと
思われたくなくて
またその言葉を
のみ込んでしまう

大人って厄介だ

素直な大人に
なりきれない自分がいた

かっこつけたくて

強がりばかりだった
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