笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
先生が誉めてくれた

準優勝だった事を

よく頑張ったなって
わたしと凌をわざわざ
会議室に呼び出して

『優勝したかったよ』

凌が小さな声で言った

『かっこよかったぞ
お前たち。見てた俺にも頑張りが伝わったよ』

え?なにそれ?

見に来てくれてたの?

全然気付かなかった

『先生、見に来てたなら声くらいかけてよ!』

わたしが言うと

『集中が途切れたら
それこそマズいだろ?
でも、本当にお疲れ様。キャプテンさん達!』

『でも最後くらいは
優勝で決めたかった』

凌の頬に涙がつたった

そんな凌を見ていて
わたしも泣けてきた

悔しい思いをしてるのはわたしだけじゃないんだ

凌だって、よっぽど
辛くて悔しいはずなんだ
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