笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『夏海?』

みどりが遠慮がちに
わたしの顔を見た

『夏海ちゃん?
何か変な事考えてない?高志の彼女がガキだって誰がバカにすんの?
自分をそんな風に
思ってるの?』

しまっちの言葉に
ハッとした

わたし、今何て事を
言ったんだろう

自己嫌悪に陥る

『自信持てば
いいじゃん。高志が
選んだ彼女なんだから。夏海ちゃんがそんな事
言ったら
高志が可哀想だよ』

心がひねくれていた

ごめんね、しまっち

ごめんね、先生

『そうだね!
しまっちの彼女に
気に入られるように
しなきゃね』

作り笑いをした

みどりが少し悲しげな
表情をしていた

わたしのひねくれた心がみどりをも
悲しませていた

何やってるんだ、わたし

しっかりしなくちゃ
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