笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『もしもし。夏海の
母です。夏海から
話は聞きました。
もう担任じゃないから
気を遣う事も
しませんよ。
これからは、高志くん
と呼ばせてもらいます。夏海の事
泣かせたりしないで
下さいね。
大事な娘なんですから。よろしくお願い
しますよ。それと
夏海にバスケを
続けさせてくれて
本当にありがとう
ございました。
何も知らなくて
お礼が遅くなって
すみません』

先生が何か言葉を
返しているようだった

ママと先生は少しだけ
会話をしていた

携帯をママから
受け取った

『先生?』

『びっくり…』

先生の声が
聞き取れないほど
小さかった

『また
かけなおすから』

わたしはそう言って
電話を切った
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