笑顔の向こう側 ～先生とわたしの軌跡～

『今日はしまっちの
とこに泊まる予定
だったの？』

『あぁ。まだ大地には
言ってないんだけどな。もし大地がだめなら
ビジネスホテルにでも
泊まろうと
思ってたんだけど
夏海のお母さんの言葉に甘えさせてもらうよ』

『良かった。ママが
そんな事言うのは
わたしもビックリだけど嬉しい』

素直に言えた

先生と一緒に居られる
喜びを

『今日は大地と
飯でも食うか？』

『そうだね！でも…』

『美穂なら大丈夫だよ。一緒の方がいいよ。
夏海を
紹介したいからさ。
俺の大事な彼女をな！』

ためらっていた
わたしの心を
読んだのか、先生が
優しく微笑む

『夏海、自分に
自信持って。俺が
選んだ彼女なんだから
ちっとも恥ずかしく
なんかないんだから』

きっとしまっちが
わたしの
ひねくれた感情を
先生に言ったんだ

だから、先生は
ちゃんと紹介したいって言ってるんだ

『ごめんね、先生』

うつむいたまま
先生に謝った

『もう変な考えは
するんじゃないぞ。
俺にとっては自慢の
彼女なんだから』

『ありがとう』

何度も呟いた