笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
お風呂からあがると
先生のビールが
カラになっていた

先生はタバコを
吸いながら
テレビを見ている

わたしは先生のビールと自分のオレンジ
ジュースを冷蔵庫から
取り出して、先生の
隣に座った

『はい、どーぞ』

『おっ、サンキュー』

本当はドキドキを
抑えるのが精一杯なのに平常心を装う

『先生
学校の方はどう?』

『うーん。まだみんなの
性格とか把握
出来てないけど
みんな素直で
綺麗な目をしてる
子ばかりだよ。
夏海は?』

『友達も出来たし
みんなが仲良しな
クラスだよ』

『大地がみんなを
褒めてたもんなぁ』

『しまっちが?』

『大地、熱血教師って
感じだろ?全く
問題もなくて、逆に
空回りしてるんじゃ
ないかな』

『何となくそんな感じ』

先生と一緒に笑った

傍に居て、笑い合える
時間がとても貴重に
思える

この時間が
ずっと続けばいいのに
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