笑顔の向こう側 ～先生とわたしの軌跡～

『すいません。写真
撮ってもらえますか？』

先生が子連れの夫婦に
話しかけた

『はい。いいですよ』

にっこり微笑んでくれたご主人

５歳くらいの子供と
ベビーカーにはまだ
歩けないような
赤ちゃんを連れていた

『撮りますよー』

その掛け声と一緒に
わたしたちは
笑顔を向けた

『ありがとう
ございます』

わたしと先生は
頭を下げた

『こっちもお願い
出来ます？』

とても優しそうな笑顔で奥さんが言った

『あっ、いいですよ』

先生が幸せそうな
親子をカメラに
おさめてあげる

子供の笑顔がたまらない

『ありがとう
ございました』

『ばいばーい』

子供がわたしたちに
手を振ってくれた

わたしたちも笑顔で
手を振った

『可愛い子供だったな』

先生の言葉に、なぜか
ドキドキしてしまう

『うん。可愛かったね』