笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
雲一つない青空の下

屋上で直射日光に
当たりながら
みどりと並んで座る

『綺麗な空だねー』

わたしの言葉に
みどりはただ頷いた

わたしは青空を
眺めたまま、思い切ってみどりに問いかけた

『みどり何かあった?』

外でどこかのクラスが
体育の授業をやっている生徒の騒ぎ声が
聞こえてくる

みどりは何も言わず
ただ青空を見上げる

わたしはようやく
みどりに顔を向けた

わたしが見たみどりの
顔は、青空を眺めて
上を向いていた横顔

そして頬には
涙がつたっていた

やっぱり何かあったんだ

わたしが思っていた通り
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