笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
『夏海には、隠し事
出来ないよね』

みどりが呟いた

『何があったの?
わたしには何でも
言ってよ』

みどりがわたしの
目を見る

『夏海だから
話せなかったんだよね』

え?

わたしだから
話せない?

何で?

今までずっと一緒に居て何でも話してる仲だと
思っていたのに

そう思っていたのは
わたしだけだったの?

大きな衝撃を受けた

そして何も言えなかった

グランドから聞こえる
声が、虚しく響いている

みどりが隣で
膝を抱えて泣いている

わたしはみどりの背中に手を添えようとしたのを躊躇した

並んで座っているのが
苦しくなる

何もしてあげられない
辛さ

このまま、どうすれば
いいのか

わたしはまた
青空を見上げた
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