笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
会場は、中学校時代とは違う雰囲気の盛り上がり

小さい子供が

『パパ頑張れ!』

『ママ頑張れ!』

と応援している

わたしとみどりの
ハイテンションは
相変わらず

試合に出れなくたって
こんなに身近に
バスケが出来る場所が
あるだけで、満足だった

『次、2人
出てみよっか?』

全く予期しなかった
コーチの言葉

『え?』

わたしの声は
裏返っていなかった
だろうかと心配になる

それと同時に
緊張で胸が高鳴った

試合を左右する
第4クォーター

そんな大事な場面の
コートにわたしと
みどりは立った

コートに立つ前に
みどりと手を握り合った

会話はなくても
気持ちは伝わって
一つになる

ホイッスルとともに
ボールを必死で
追いかけた

わたしは得意の
3ポイントシュートを
何本も決めた

ボールを手から放つ瞬間

入れ!

と念じながら

シュートを決め
メンバーとハイタッチ
する至福の瞬間

ベンチでもみんなが
ハイタッチしている

みどり得意の速攻も
次々と決まる

緊張していたのが
嘘のように
のびのびとプレーした

試合終了のホイッスル

わたしたちのチームは
快勝した

喜んで、みんなと
またハイタッチ
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